久々に昔話シリーズです。
イギリスの昔話「三匹のこぶた」を紹介したいと思います。
ウォルトディズニーがアニメ映画化したお話の方が、マイルドになり、長男坊と次男坊は食べられずにすみました。ホントのお話は、長男坊と次男坊は、オオカミに食べられて、そのまま三男坊に食べられてしまうという怖いお話です。
これから先は、夢も希望もない別のお話になります。
三匹のこぶた
昔々あるところに、こぶたの三兄弟がおりました。
こぶた達は、ある日家を作ろうと思い立ち、三兄弟は、それぞれの家を建てることに…。
三男坊・三郎は、怠け者だったので、そこ辺にあったビニールシートを使って、テントのような家を建てました。
次男坊・次郎は、凝ったことが好きだったので、ジュンガのような木の家を建てました。
長男坊・一郎は、慎重な性格だったので、頑丈なレンガの家を建てました。
そんなある日のこと、狂暴なオオカミが三匹のこぶたの住んでいる所に現れました。
「しめしめ、美味しそうなこぶたが三匹もおる。当分、飯に困ることはなさそうゃな…。」
こぶた達は、慌てて自分の家にこもります。
まず、オオカミが目を付けたのは、頑丈そうなレンガの家でした。
「まずは、大変そうな家から、頑張るか…。」
オオカミは、町へ出かけていき、とある物をレンタルしてきました。
「これでぶっ壊しときゃ~、レンガの家なんか、問題なしゃ!!」
オオカミが借りてきたのは、なんとクレーン車でした。
「ほな、いこか!」オオカミは、意気揚々と操作します。
ガガガガガガガガ…
オオカミは、あっという間にレンガの家を壊してしまいました。
「まさか、鉄球付のクレーン車を使うとは…。今どきのオオカミって、すごいのね…。
なんて、言ってる場合じゃない!!とにかく、次郎の所へ逃げないと…。」
と、大慌てで一郎は、次郎の所へ逃げ込みます。
「次は、木の家か…。燃やしてまうのが一番ぇぇんゃけど、ほしたら、ぶたの丸焼きになってまうしなぁ~。さて、どないするかなぁ~。」とオオカミが思案していると…。
「おい、次郎!この木の家は、大丈夫なのか?」
「一郎兄さん、これは、釘を一切使ってない家だから、大丈夫だょ。」
「釘は関係ない気もするが…。ん?これは?」よく見ると、1つだけ赤い木材が混じっている。
「それは、大事な木材なんだ。それを抜くと一気にこの家は壊れちゃうんだ…。」
「どれどれ」
「一郎兄さぁ~~~ん!ダメぇ~~~~~!!」
ガラガラガラ
一郎の一手で次郎の木の家は、ものの見事に崩れ去りました。
「一郎兄さん、なんてことしてくれるんだっ!!」
「すまんっ!すまんっ!とにかく、オオカミに喰われる前に三郎の家に行くぞ!」
二匹は、慌てて、三郎の家に向かいます。
「ぉゃまぁ~こぶたちゃん達は、アホなんやなぁ~。まっ、これで、3匹丸々頂かせてもらおか…。」オオカミは、悠々と三郎の家に向かいます。
「…。
なんでビニールシートゃねん…。こんなんやったら、吹き飛ばせるゎ!」
フゥ~~~~~
悲しいかな、オオカミの肺活量は、老人並みしかなく、ビニールシートを飛ばすことはできませんでした。
「オオカミなんだから、爪で引っ掻けばいいのに…。」
「一郎兄さんっ!!一郎兄さんは、昔からそうだっ!いつもいつも必要な時には何も言わないくせに言わなくていい時に…」くどくどくどくど…。とそんなことを言ってる間に、オオカミは、ビニールシートを破って、こぶたちゃん達をたいらげてしまいましたとさ。
ちゃんちゃん
皆さんも一言多くならないように注意しましょ~ねぇ~。